脱炭素

脱炭素推進の難しさとは。企業がかかえる課題を徹底解説!

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企業にとっての大きな社会的潮流である「脱炭素」。大企業を中心に脱炭素への取り組みを進める動きが見られますが、多くの企業にとっては課題も存在しているのが現状です。本記事では、企業の脱炭素促進における代表的な2つの課題を紹介し、それでも企業が脱炭素を進めるべき理由は何故なのか、メリットや克服方法と併せてご紹介します。

企業にとって大きな社会潮流・脱炭素

地球温暖化の要因となる温室効果ガスの削減に向け、化石燃料からの脱却を図る「脱炭素」。日本政府は2050年までに温室効果ガス排出量を80%削減するという目標を掲げています。気候変動やそれに対応する政策の変化は、企業にも影響を及ぼすもの。公的機関のみならず、民間企業の間でも脱炭素を進める動きが広がっています。

企業の脱炭素への取り組みを推進する代表例が、100%再生可能エネルギーによる事業運営を目指す国際的企業連合「RE100」。2020年7月時点で242の企業が加盟しており、日本からも積水ハウス株式会社など35社が加盟しています。

このように、企業にとっての大きな社会的潮流である「脱炭素」。しかし、その推進には課題も存在します。

企業の脱炭素推進にかかるコスト

脱炭素促進の課題として、多くの企業が挙げているのが「コスト」の問題。東京商工会議所が2020年に行った「エネルギー・環境に関する意識・実態調査」によれば、エネルギー・環境問題に関する取組を推進する際の課題として「設備・制度の導入・維持コスト」を挙げた企業は39.7%「取組のための資金コスト」を挙げた企業は23.5%でした(複数回答)。

出典:「エネルギー・環境に関する意識・実態調査」(東京商工会議所)

情報開示が難しい現状

コスト面での負担に加え、情報開示が難しい現状も企業の脱炭素推進を妨げる要因となっています。中小規模の事業所が地球温暖化対策の目標やCO2排出量等を報告する「地球温暖化対策報告書制度」がありますが、その資料作成を負担に感じている企業は全体の約7割を占めています。 

出典:「エネルギー・環境に関する意識・実態調査」(東京商工会議所)

また、脱炭素推進のような非財務情報の公開に必要な現状把握やステークホルダーが求める情報の特定、価値創造との関連付けが難しいことも、企業への負担を大きくしているようです。

それでも企業が取り組むべき理由とデメリットの克服方法

コストや情報開示の困難さから、負担が大きいと捉えられている脱炭素推進。それでも企業が取り組む理由として、以下のようなメリットがあります。

企業が取り組むメリット

商品やサービスのイメージ向上につながる

カルネコ株式会社が2017年に行った「生活者環境意識に関する調査」によれば、環境保護・保全活動の企業の商品・サービスの購入意欲が「高まる」「やや高まる」と答えた消費者は54%と半数以上。脱炭素促進への取り組みが、消費者からの支持獲得に好影響を及ぼすことがわかります。

企業への投資機会の向上になる

近年、環境や社会に配慮した企業への投資を行うESG投資が拡大しています。脱炭素促進に取り組み積極的な情報開示を行うことは、投資家からの評価向上につながります。

このように、脱炭素の潮流をうまく生かすことは大きなメリットにつながります。では、脱炭素のデメリットを克服するためにはどのような方法があるのでしょうか?いくつかの例をご紹介します。

デメリットの克服方法

企業の実例を参考にする

脱炭素の課題を解決するヒントになるのが、企業の成功例を知ること。経済産業省資源エネルギー庁は、再生可能エネルギー事業支援ガイドブックで、国による支援の活用事例を紹介しています。東京商工会議所も、中小企業における温暖化対策がコスト削減につながった事例を公開しています。

また、脱炭素の潮流を把握する上で参考になるのが脱炭素経営促進メールマガジン国内外の動向や政策の動きなどに関する情報が配信されています。

政府の支援を活用する

企業における脱炭素促進に向けて、政府による様々な支援が行われています。その代表例が「脱炭素経営による企業価値向上促進プログラム」。脱炭素に向けた目標設定や削減行動への支援、温室効果ガス排出量の算定ノウハウの提供、情報開示に向けた取り組みの支援などを受けることができます。