ESG投資

ESG投資とは?7つの種類とメリットを徹底解説

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近年、注目を集めているESG投資。これは企業活動における環境・社会・企業統治の取り組み状況や計画に焦点を当てて企業価値を評価する投資手法です。機関投資家や株主の姿勢は、徐々に従来型の短期的かつ利益追求型から、長期的な目線で社会の豊かさを追求する責任あるものへと変化しています。以下でESG投資の基本的な知識や7分類の投資手法、企業がESGに取り組むメリット・デメリットを解説します。

ESG投資とは?

ESG投資とは「環境(Environment)社会(Social)企業統治(Governance)」の視点から企業の価値や持続可能性を判断して行う投資のことです。投資家が投資先の価値を見定める際、従来は主に企業の財務情報や損益を軸に判断されてきました。このような従来型の投資は企業に短期的な利益を追求させることにつながり、環境問題や人権問題などさまざまな負の側面も生み出しました。

このような状況の中、2006年に「国連責任投資原則(PRI)」が発足。これは投資にESG視点を取り入れることで責任ある投資活動を行うよう促す世界的なイニシアチブで、2020年現在で3,000以上の機関が署名しています。

日本では2015年に年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)がPRIに署名し、これを契機にESG評価に備えた企業の取り組み機運が高まりました。

ESG投資の種類

一般的にESG投資の手法は以下の7種類に分類されています。

  1. ネガティブ/排他的スクリーニング:非人道的兵器、たばこ、石油燃料などの特定産業を投資対象から排除するもの。
  2. ポジティブ・スクリーニング/ベスト・イン・クラス(模範例):同一産業の中で相対的にESGパフォーマンスが優れている企業や改善している企業を選定するもの。
  3. ESGインテグレーション(ESG要因の統合):従来の財務分析にESGのリスクと投資機会の要因を組み込むもので、投資組織によって様々な手法が取られる。
  4. 企業エンゲージメント、株主行動:投資家が株主として企業経営者とESG課題について対話し、オーナーとしての権利(議決権や発言権)を行使して企業のESG課題に変化を働きかけるもの。
  5. 規範ベース・スクリーニング:ESGの規範に照らし基準外の企業を排除する方法
  6. サステナビリティ・テーマ投資:クリーンテクノロジー、再生可能エネルギー、省エネルギー、持続可能な農林業、水、教育、健康、人的多様性など、ESG課題に基づいたテーマに投資するもの。
  7. インパクト/コミュニティ投資:財務的な利益とともに、課題の解決で社会的な益を創出することを目的とした投資。

ESG投資のメリット/デメリット

最近は、銀行でも企業のESGの取り組みを評価する融資や社会問題の解決に努める企業に投資するファンドが登場しています。このような流れを受け、ESG投資に備えて取り組む企業や、ESG情報の開示を進める企業が増えてきています。

しかし、企業がESGに取り組むことは慈善活動ではありません。あくまで企業の日々の業務をより良くするための活動と言えるでしょう。例えば社用車をエコカーに替える、電気設備を省エネ対応にする、育児や介護をする社員の支援制度を充実させる、緊急時の社内ルールを平時に見直しておくことなど、業務を見渡せばいくらでも見つかります。

また自社のリソース(技術や人材など)の一部を環境保護や社会活動に還元することで、地域社会と共生共存できるようになることや、新たな顧客の開拓につながるケースも考えられます。以上の理由から、ESGに取り組むメリットは取引先や従業員が企業理念に共感してくれる点や、より良い関係を築くきっかけを得ることが出来る点が大きいと思われます。そこから新たなアイデアや協調関係が生まれれば、新商品創出や取引拡大といった企業成長の原動力となり得ます。

また現在は多くの企業がESGに取り組んでいるため、これに取り組まないこと自体が企業リスクになるとも言われています。

投資家側の目線では、ESG投資は社会に良いインパクトを与える企業に投資できるというメリットがあります。またESG投資は過去の実績だけでなく企業の将来にわたる持続可能性に注視しているため、長期的な運用に向いています。その半面、短期的な投資リターンが得づらい傾向にある点がデメリットであるといえるでしょう。

まとめ

企業活動は豊かな地球環境や平和で公平な社会があってこそ続けられるもの。将来にわたり社会から必要とされる企業の姿を実現するために、ESGへの対応は不可欠となっていくでしょう。

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