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サプライチェーン排出量ガイド~Scope3カテゴリー分けとは?~

サプライチェーン排出量のScope3は、環境省が定めた基準では、15のカテゴリに分類されます。また、カテゴリ1~8を上流、9~15を下流と呼びます。今回は、カテゴリ、中でもカテゴリの「上流・下流とは」に注目して、どのような基準で分類されているのかをわかりやすく解説していきます。

おさらい~Scope3とは?

Scope3とは、Scope2以外の間接排出つまり、事業者の原料調達・製造・物流・販売・廃棄などの組織活動に関連する他社の排出を指します。

初学者必見!!誰にでも理解できるサプライチェーン排出量の全貌ビジネスに身を置いている方なら誰もがよく「サプライチェーン」という言葉を耳にするがことがあると思います。しかし、「サプライチェーン排出量」という言葉を知っていて、理解されている方はどれほどいるのでしょうか?今回は、そんな「サプライチェーン排出量」についてきちんと理解していただけるように、分かりやすく解説していきます。...

また、環境省では、これらサプライチェーンの排出量データを自社と、上流・下流に区分しております。

「自社」にあたる部分がScope1・Scope2であり、「上流」がScope3のカテゴリ1~8、「下流」がScope3のカテゴリ9~15を指します。ここでの15のカテゴリ区分は、GHGプロトコルのScope3基準におけるカテゴリ区分と同じものになっております。

Scope3のカテゴリ分け

カテゴリ一覧

以下がカテゴリ分けになります。データ収集項目やデータ収集先の情報に関しては、以下のリンクに載っておりますので参考にしてみてください。

※以上の図は、サプライチェーン排出量算定の考え方の図より一部抜粋、加工されたものです。

上流・下流の分け方

Scope3を算定する際には、まずカテゴリ分けすることが必要です。

さらに、カテゴリ1~8は「上流」、カテゴリ9~15は「下流」と分かれます。では、「上流」と「下流」とは何なのでしょうか?

まずは、以下の①、②がどのカテゴリに属されるか考えてみましょう。

  1. 届け先までの物流(輸送費は発荷主=自社が負担)
  2. 届け先までの物流(輸送費は受取り主=他社・消費者が負担)

これはどちらも「輸送」に関することですが、実はカテゴリが異なります。ヒントは、片方が「上流」カテゴリ、もう片方が「下流」カテゴリということです。

それでは、答えを発表します…!

答えは… ①がカテゴリ4

     ②がカテゴリ9  です。

この答えをすぐに出すためにも、まずはカテゴリの「上流」「下流」の定義について見ていきましょう。

環境省によると、「上流」「下流」について、次のように定義しています。

「上流」=「原則として購入した製品やサービスに関する活動」

「下流」=「原則として販売した製品やサービスに関する活動」

サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドライン(ver.2.3)(環境省/経済産業省)

ここでのポイントは、『モノの流れ』ではなく、『お金の流れ』で「上流」と「下流」を定義していることです。先ほどの、①届け先までの物流(輸送費は発荷主=自社が負担)も、モノの流れでは「下流」に当たりますが、Scope3基準ではお金の流れで判断するので、「上流」にあたるのです。

企業目線での目的が「購入」か「販売」かを判断しよう。

先ほどの問題「①届け先までの物流(輸送費は発荷主=自社が負担)」で実際に考えてみます。この時の企業の目的は、物流の「購入」です!

出典:サプライチェーン排出量算定の考え方(環境省)

まとめ

今回は、サプライチェーン排出量算定における、Scope3のカテゴリ区分、中でも「上流」「下流」の違いについて細かく説明させて頂きました。

「上流」と「下流」を分けるときに注意をしてほしいのが、『モノの流れ』で判断するのではなく、『お金の流れ』で判断するということです。初めは慣れないかと思いますが、一度覚えたら簡単ですので、判断できるようにしましょう!また、「上流」「下流」の区別が付けば、その後のカテゴリ分けもスムーズにできるようになるかと思います。

次回は、その先の部分であるカテゴリごとの算定方法について詳しく解説してきます!

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