非財務情報公開

サステナビリティレポートとは?企業が開示を求められる理由

sustainability report

「サステナビリティレポート」とは、持続可能な社会の実現に向けた企業の取り組みを開示する報告書です。社会全体で環境問題や社会問題への認識が広がる中、サステナビリティレポートによる情報開示へのニーズが高まっています。その概要と開示が求められる理由、消費者や投資家、企業それぞれに対するメリットを、実際に発行されたレポートの実例と共にご紹介します。

サステナビリティレポートとは

「サステナビリティレポート」は、持続可能な社会の実現に対する企業の取り組みをまとめた報告書のことを言います。「統合報告書」が主に投資家に対して財務情報と非財務情報を開示するものである一方、「サステナビリティレポート」は持続可能な社会に向けた企業の取り組みなど非財務情報を開示するものです。 

近年、企業によるサステナビリティレポートの開示が求められているのはなぜなのでしょうか。サステナビリティレポートの持つメリットと併せて確認していきましょう。

企業がサステナビリティレポートを求められる理由/メリット

1980年代頃、経済成長と環境保護は両立できるという考え「エコロジー的近代化論」という考えが広まり始めました。社会問題や環境問題という経済成長の課題にも目が向けられるようになり、その中で「サステナビリティ(持続可能性)」という概念が確立され、企業に対しても諸課題への取り組みが求められるようになりました。(サスティナビリティとは

2000年代に入り、社会課題に関する取り組みは欧米の評価機関による日本企業の評価にも影響するようになりました。これを機に、日本でもサステナビリティレポートを作成する企業が増加しています。そして、環境問題や社会問題への認識が広がる中で、サステナビリティレポートに対する投資家や消費者のニーズはより一層高まっているようです。

サステナビリティレポートを作成するメリット

サステナビリティレポートが持つメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

消費者や投資家から見たメリット

  • 商品やサービスを選択する際の参考にすることで、社会問題環境問題に貢献できる
  • 投資先の企業を評価・選択する際の指標となる

企業から見たメリット

  • 社外からの適切な評価の獲得や評価機関による評価の向上につなげることができる
  • 長期的な成長へ向けた企業の課題や改善策を具体化することができる

レポート企業例

サステナビリティレポートの理解や作成の参考となる実例をご紹介します。

大和ハウスグループ

大和ハウスグループはサステナビリティレポートとCSRレポートの両方を作成し、違いを定義しています。サステナビリティレポートは持続可能な社会に向けての取り組みを社会視点で作成、CSRレポートはビジネスを通して果たしている社会的責任について企業視点で作成としています。

その中でもサスティナビリティレポートは主なターゲットを投資家とし、「説明責任の遂行」「適切な社外評価の獲得」「経営の改善への活用」を目的として発行されています。情報開示にあたっては、ESG評価機関の評価項目が参考にされています。

「サステナビリティレポート2019」P3 (大和ハウスグループ)

SONY

SONYでは、非財務情報開示に関する国際基準である「GRIスタンダード」などを参考に情報が開示されています。また、企業の長期的な価値創造につなげるため、重要課題である「マテリアリティ項目」の分析が行われています。その分析を通してテクノロジーと人材を「最も重要」コーポレートガバナンス、リスクマネジメント等17項目を「重要」と位置づけ、それに対する取り組みを強化しています。

まとめ

持続可能な社会の実現に向けた企業の取り組みを開示する「サステナビリティレポート」。今回はその概要や実例をご紹介しました。

サステナビリティへの認識が高まる中で、消費者や投資家にとっては商品やサービス、投資先の選択における情報源として、企業にとっては適切な評価を獲得するための情報開示手段であるため、より一層ニーズが高まっていくことが予想されています。

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