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アクセンチュアが定義するサーキュラーエコノミー(循環型社会)とは?

circular economy

サーキュラーエコノミーは「循環型経済」と和訳され、経済活動において資源が循環していることを表しています。原料⇒製品⇒廃棄物という従来型経済の直線的な経路ではなく、原料⇒製品⇒原料⇒…のように、製品が再び原料として再利用されることで廃棄物を出さない循環型の経路をもつ経済がサーキュラーエコノミーです。

サーキュラーエコノミー(CE)とは

アクセンチュアが定義したサーキュラーエコノミー(CE)という言葉は和訳すると「循環型経済」という意味です。この循環型というのは、経済活動において使われる製品・部品・資源が再生し続けることを表しています。従来型の経済は原料⇒製品⇒廃棄物というように、資源が最終的に廃棄物となる「直線的な」経路をたどっていましたが、CEでは原料⇒製品⇒原料⇒…のように、製品が再び原料として再利用されるため、廃棄物を出さない循環型の経路となります。

アクセンチュアが特定した5つのビジネスモデル

CEの実現を目指し資源効率性を高めている企業をアクセンチュアが分析した結果、5つのビジネスモデルに分けられることがわかりました。

  1. 再生型サプライ:100%再生可能な繊維のように、廃棄後に再生可能な素材を生産するビジネスです。
  2. 回収・リサイクル:従来、廃棄物と見られていた物質を回収し、再利用可能な形に変換するビジネスです。
  3. 製品寿命の延長:修理業者など、製品の持続を延長し廃棄物の減量に貢献するビジネスです。
  4. シェアリング・プラットフォーム:製品を貸出し、シェアリングを行うビジネスです。社会全体の資源消費量の減少に貢献します。
  5. サービスとしての製品:売却型の商売ではなく、例えば自動車であれば乗りたいときだけ車を貸し出すビジネスのことです。

10のテクノロジー

サーキュラーエコノミーの実現のためには次に紹介する10のテクノロジーが必要であるとアクセンチュアは分析しました。それらがどのようにサーキュラーエコノミーに繋がるかをみていきましょう。

  1. モバイル:スマホ・携帯の普及によるモバイル化によって消費者が物質に依存しなくなりました。これは資源の消費量を減らし、CEの実現に貢献しています。
  2. M2Mコミュニケーション:M2M(Machine to Machine)、つまり機械同士の通信のことです。例えば工場の生産を自動化することで無駄の少ない生産を実現できます。
  3. クラウド・コンピューティング:クラウドに保存された書籍を読むことで、実物の本を買う必要が無くなります。これはつまり資源消費をゼロにしています。
  4. ソーシャル:企業がSNSを通じて消費者と繋がるようになれば、実店舗を築く必要はありません。
  5. ビッグデータ・アナリティクス:以前は販売してから売れないものを回収し廃棄していた手法も、ビッグデータを活用することで無駄な販売をせず、廃棄物ゼロを目指すことができます。
  6. モジュラー・デザイン:モジュール(部分)ごとに分けられる製品をデザインすることです。例えば製品の一部が壊れたとしても、壊れた部分だけを修理することで全体の廃棄をせずに再利用できます。
  7. 高度なスマートリサイクル:人の手ではなくAIを使ってスマートにリサイクルする仕組みのことです。
  8. ライフ&マテリアル・サイエンス・テクノロジー:人間が生物学への理解を深めることができれば、例えば植物由来の素材だけでできた自動車を作ることができます。
  9. トレース&リターン・システム:不要となった製品を再回収し製品化して販売するシステムのことです。
  10. 3Dプリンター:従来の製造法は素材を削る・切るなどして無駄なごみが発生していましたが、3Dプリンターでは使った素材が全て製品になるため、廃棄物を出しません。

企業に与える影響や企業事例

サーキュラーエコノミー(CE)の実現は少しずつ進んでいます。CEが普及していくについれて、これは企業価値の判断材料となり得ます。CEに貢献する廃棄物を出さない商品はそれだけで付加価値となり、消費者から求められるようになるでしょう。また、将来的には株価にも影響を与える可能性があり、これまでは財務諸表しか記載されていなかった決算報告書にもCEへの貢献度が記載されるようになるかもしれません。そして、企業はよりCEへの貢献を迫られるようになるでしょう。

CEの企業事例としてよくあげられるのが「ループです。ループはアメリカの一部で展開されている飲料や界面活性剤などの宅配サービスです。しかし普通の宅配サービスと違い、商品は全て再利用可能な容器に入っています。例えば飲み終わった牛乳の容器は次の宅配の際に回収され、洗浄されたのち、再び牛乳の容器として使われるので、家庭ごみの削減に繋がります。

まとめ

サーキュラーエコノミーとは廃棄物を出さず、再利用することで資源消費を少なくすることができる循環型社会です。10の技術に支えられた5つのビジネスモデルによって実現できます。アクセンチュアが定義し、環境対策が望まれる中で今後より普及する概念と言えるでしょう。

参考:「無駄を富に変える」(アクセンチュア)